意識したことある? 正反対の2つの"もったいない" [想い]
前回に続いて もったいない について ^^;
もったいない の使い方は実は2通りあって、同じもったいない という言葉なのに真逆の意味合いになる場合があります。(と私は思っています。)
1つ目は この時や前回のように、モノを捨てられない もったいない で、
2つ目は モノを捨てていかないと時間やお金が無駄になるという もったいない です。
あ、長くなる予感。(引き返される方は、ここチャンスです ^^;)
■ きっかけの出来事
今から20年以上前の私が19歳の時に、初めてそのことを知った出来事があります。
九州の片田舎から首都圏の大学に入学したばかりの私は、上の1つ目の、モノを捨てられない もったいない を信じて疑わない若者でした。
ある日、友人達と4人でピザの食べ放題に行きました。
※ 画像は 商用無料の写真検索さん で見つけたもので、実際に行ったのはシェーキーズ原宿店ではありません。
そこで私は衝撃の光景を目にしたんです。
友人の一人が、ピザの耳(耳かな?要は円周の辺りです。)だけ食べ残し始めたのです。
それを見た他の友人達も右に倣えで続きました。
そして店の人に見つからないように、紙ナプキンで耳の山を隠し始めたのです。
私:「何?・・何?・・・何してんの?!」
友人:「何って、ここは旨くないから残すんだよ。」
そもそも私は、食事を残すことが大嫌いです。
しかも店的にも食べ残し禁止 とか、当時の私はそんなこと意識するより先に、
私:「え!・・・だって・・・駄目でしょ!・・・そりゃ~、・・・駄目でしょ!・・・」
感情が先になって言葉が上手く出てきません。
友人:「何?何言ってんの?」
私:「だって・・・、食べないと・・・、もったいないでしょ!」
やっと言葉が続きました。
当時の私は、
心の叫びだ!これは届くべ~!
ぐらいの気分でおりました。
しかし友人の返事は私の予想を遥かに超えたものでした。
友人:「馬鹿だな~。美味しいとこだけ食べないと、
お金がもったいね~べ!」
この言葉には、本当に驚きました。
予想外の方向から飛んできた「マイティ・ソー」のハンマー「ムジョルニア」に後頭部を打ち抜かれた
ぐらいの衝撃!
何だ? 何が起こった? 何で俺は倒れている?
そうか、倒されたのか・・・。
ッツッ!!(後頭部に激しい痛み)
ぐらいの状態で、言葉も発せずに固まっていたような気がします。
しかし当時は私も血気盛んな19歳。
正気を取り戻すと、フラフラになりながら意地で返しました。
「お前ら・・、ナウシカ見て泣く資格はねぇ!」
なんでナウシカ~?!
ズレてるよ~! もっといい返しあったでしょ!
今ならそう思えますが、当時の私は大真面目。
その言葉を最後に、黙々と食べ残しの耳を食べ始めました。
友人:「何だ~? やめれ! 食うなよそれ~!」
もう私は言葉ではなにも返しません。
ひたすら自分の もったいない を貫き通すだけです。
モグモグ、モグモグ、モグモグモグモグモグ!
すると、友人の1人が呟きました。
「そうだよな~、ナウシカ見て泣く資格無いよな~。」
そっち?! ナウシカの方? 「残すのもったいないよな~。」 じゃなくて?!
と今なら思いますが、当時の私は嬉しかった!
残りの耳は2人で完食したのでありました。
しかし今思い返すと、本当に若かった・・・。
恥ずかしくなるぐらいに突っ込みどころ満載。
それでも、今でもこうして書き綴れちゃうぐらいに強烈に残った記憶です。
■ 整理してみましょう
それにしても、同じ言葉なのに完全に正反対の用途で使われる もったいない。
私のエピソードは極端ですが、今まで意識したことが無かった方は、これを機に自分なりの考えを整理してみるのも良いかもしれません。
私なりの2つのもったいないの整理
1つ目のもったいない
感性:モノがもったいないと感じる
行動:自分を犠牲にして(時間やお金がかかっても)モノを守る(使い切る・捨てない)
2つ目のもったいない
感性:自分の時間やお金がもったいないと感じる
行動:モノを犠牲にして(使い切らずに捨てて)自分の時間やお金を守る
■ それぞれの良さ
今の私は、2つの もったいない のそれぞれに良さがあると思っています。(本当です ^^; )
1つ目の もったいない はエコにも通じ、長期的な視点では地球全体にとって良いと思います。
しかし、2つ目の もったいない の視点も無いと、前回の私のエントリのように極端なことになります。
新たに4色ペンを購入して使った方が作業効率としては遥かに良いし、使い切ることによる経済効果なんて(個人レベルでも)ゼロに等しいです。
だから前回のエントリ ぐらいまでやってしまうのは、言い訳のしようもなく完全に自己満足の世界です。
時間・効率の無駄を自分自身で吸収し、
もう使うところが無いというところまで使い切った!
という感覚を得たいだけなのです。
■ どっちも正しい
上記のエピソードも、そもそも店のルール違反とかは置いといて、 どちらも正しい面があったと、今は思います。
あの時私の意識には、以下のようなものも隠れていたと思います。
外食で、出てくる量が決まっている時に残してしまうのはある程度仕方ない。
でも食べ放題は自分で量を調整できる。
それなのにオイシイとこ取りする為だけに食べ物を残すなんて許せない。
そして友人の意識に隠れていたのは、こんな感じかなと後で思いました。
食べ放題はどれだけ食べても同じ金額。
それなら美味しいものだけ選ぶのは当たり前。
ピザのピースには必ず硬くて味のしない耳までくっついてくる。
不味いと感じているのにその部分まで無理して食べるのは馬鹿らしい。
私は自分の もったいない の感情を満足させることはできましたが、その代償としてピザの耳だけを食べる破目になりました。
■ バランスが大事
2つの もったいない について、簡単な言い方をしてしまうと
バランスが大事ということになるかとは思います。
※ こちらは ブログ用の写真検索さん で見つけたものを使わせていただきました。
どちらかに偏り過ぎるのは良くない。(私は1つ目に偏りすぎですが・・・。)
人生は有限です。
1つ目の もったいない の解消には今のところ時間や労力やお金の使用が不可欠です。
それだけに心を捕らわれている内に人生が終わってしまっちゃあいけません。
かといって、2つ目の もったいない だけに固執してしまうと、
後に残るのは食べ残し(比喩です ^^; )の山・・・。
人それぞれ感性が違うので、ある程度どちらかのもったいない派に分かれるでしょう。
自分はある程度こっちのもったいない派なんだ
ということを自覚した上で意識してバランスを取っていくと
ストレス無く、そして争い無く、過ごせるかとオッサンになった今は思います。
そうそう、私の前回のエントリ は、あれでもバランスを意識した結果の行動なのです。
本当です ^^;
いつも最後まで読んでいただいてありがとうございますm(__)m
何度も見に来ていただけることが、間違いなく私の原動力となっています(^_^)
またお越しくださいませませ!
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